EOS kissX9iのレンズキットは非常に便利であらゆる撮影領域で活用できる。
しかし、写真のクオリティを考えた場合、描写力やボケ感を表現するには単焦点レンズが必要不可欠になるだろう。
Canonには神レンズと呼ばれる50mm単焦点レンズが存在する。
値段が安いので人気が高いのだが、Kiss X9iで初めて単焦点レンズを購入する初心者はこのレンズを購入して失敗しやすい。
X9iにはこのレンズよりももっと良い交換レンズがある。
ではどうしてCanonの単焦点レンズをお勧めできないのか?解説しよう。
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X9i ダブルズームキット
Kiss X9iはAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載している。
CanonにはフルサイズとAPS-Cサイズの一眼レフカメラがあるのだが、APS-Cサイズの交換レンズを購入するときには注意が必要だ。
まず、焦点距離が表示されているものよりも若干長くなり、例えば50mmの焦点距離のレンズを購入した場合、APS-Cサイズのカメラに装着すると焦点距離は75mmとなる。
ファインダーを覗いてみると分かるのだが、かなり75mmは中望遠の撮影領域となる。これは初心者にとってかなり撮影しにくい画角となるのだ。
一般的に50mmの焦点距離は人間の目線とかなり似通っていて撮影しやすいと言われているが、それはフルサイズの一眼レフカメラの場合なのだ。
APS-Cサイズの一眼レフカメラで標準的な焦点距離とは35mm前後となる。
そうすると、Canonではちょうど良い焦点距離で描写力のあるレンズが見当たらないのだ。
Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 STM
しかしCanon以外のメーカーでは標準焦点距離の素晴らしいレンズがある。それがシグマのArtライン 30mm F1.4である。
Canon EOSkissX9i用の標準レンズで明るくボケ味のあるレンズが欲しい時には、SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSMがオススメだ。
なにしろF1.4という開放絞りの明るい標準レンズは、絞りを開放付近にして撮影すると画像が溶けるようなボケ味が出る。これはズームレンズでは決して得られない。
また単焦点レンズなのでコンパクトで軽く、Canon EOSkissX9iのコンパクトボディに装着すれば持ち歩きするのも気にならないだろう。
この動画ではEOS kiss X7iとSIGMA 30mm F1.4 DC HSMでどんな写真が撮れるのか解説してくれている。
動画1分以降では作例も紹介してくれているのでぜひ視聴してみよう。
SIGMA 単焦点標準レンズ Art 30mm F1.4 DC HSM
SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSMは、焦点距離が30mmの単焦点レンズで、35mm判換算すると45mmあまりになる。
開放絞りのF1.4は単焦点レンズでしか実現できない明るさである。
Canon EOSkissX9iのようなAPS-Cサイズの画像センサーを搭載している一眼レフ用に作られているので相性も抜群だ。
なお、CanonのEF-Sレンズ群には、このSIGMA Art 30mm F1.4 DC HSMに匹敵するレンズがないことも付け加えておく。
レンズ名にArtとあるように、このレンズで撮った画像は抜群に美しい。
写真は flickr SIGMA Art 30mm F1.4 DC HSM 作品から引用しています
そして開放絞り付近では、前景や背景をボカした技法も使えるし、夕方や夜の暗いところでの手持ち撮影でもフラッシュ無しで出来る。
加えて、専用ソフトとSIGMA USB DOCKによりPCと接続すると、PC画面上でレンズのカスタマイズが出来るのもユニークだ。
レンズ自体が堅牢に作られているので、メンテナンスをしっかりすれば何十年も使えるはずだ。
SIGMA 単焦点標準レンズ Art 30mm F1.4 DC HSM
✅溶けるようなボケ味が出る単焦点レンズ
✅KissX9iで使いやすい焦点距離になる
✅意外と低価格なのも魅力